ストレス社会に必要なこと

皆さんは日頃、1日の中で心と身体をオフにする時間を数分でも作っていますか?

ストレス社会で生きる僕たち現代人にとって、

1日の中で少しでも心と身体を休めて活力を取り戻す時間を作ることは必要不可欠だと思っています。

そもそも「ストレス」という言葉は、もともと物理学において使用されていた言葉で、

現在一般的に使用される外部的要因で引き起こされる自分自身の心身機能の変化。

といった意味で使われているわけではありませんでした。

それが1920年代に、心理学、生物学で現在の意味として次第に使用されるようになったそうです。


健康、性的機能、人間関係、仕事、お金のこと、そして自分が何をしたいのか?誰なのか?

自分自身への感覚などが失われてしまって、

それが様々な病気につながることも往々にしてあります。

ストレスを感じた時に人間の身体には次のような反応が起こります。


①ストレスに対応するために必要なホルモンが副腎から放出される。

 過去の記事「取れない疲れ・・・どうしたらいい?」を参照ください!


②自立神経系の交感神経が優位になり、心拍数、血圧を上げ、覚醒状態になる。

 筋肉の緊張は増加し、体は体温が上がり発汗する。

 英語ではこの反応を「fight or flight response:戦うか逃げるか反応」という。

 反対に、その時に必要のない消化、排泄、成長、修復、生殖などの

 副交感神経が支配する機能は一時停止する。


何千年も前の僕たちの祖先の人たちにとってのストレスの原因は、

野生の動物(トラとかライオンとか)に食べられるから逃げるとか、

戦うとかであって、その場合も体はさっき書いた今の僕たちの体と同じ反応をした。

でも祖先の人たちの場合、動物が去り、逃げるか戦うかのアクションが終われば、

体は落ち着いて正常な状態にもどる。

原因はすぐに解決するものなので、ストレスに対して交感神経のON/OFFが簡単。

でも、現代人は会社、家庭、人間関係、スマートフォンの普及のストレスなど、

常に僕たちをストレスにさらしておくような条件が整いすぎている。

言うまでもなく、このストレッサーはすぐに解決するものではない。

多くの人がそれに気づかず、知らない間に蓄積されることである日爆発したり、

病気になったりする。

体がいつ交感神経を静めればいいのか分からなくなっていて、

常に交感神経が優位になっている状態になっている。

その結果、自立神経(交感神経、副交感神経)のバランスがとれず、自立神経失調症が起こる。

副腎からは、常にストレスに対するホルモンが放出されつづけ、

結果、体の再生能力は落ち、回復は遅くなり、本来持っている治癒力を失う。

さらに高血圧、潰瘍、腰痛、免疫異常、生殖系の問題、鬱病、風邪を引きやすくなったり

ケガをした箇所の修復が遅くなったり・・・などの新たな病気を発生させる。


ストレスに対する解決法、交感神経を静める状態の作り方はリラックスすること。

リラックスとは「深く休息する」ことである。

この休息は寝ている状態とは違う。寝ている時は筋肉など体の緊張が高まるのです。

マッサージを受ける事、ビーチに行ったり自然と触れ合うこと、

パートナーとスキンシップを取ること、旅行に行くこと、お酒を飲むこと、

動物と触れ合うこと… 人によって様々はリラックス法があるだろうけど、

何よりも何よりも大事なことは

【呼吸】

です。

ゆっくりと安定した呼吸は、ストレス時に働く交感神経とは逆の休息時、

消化器系に働く副交感神経が優位になり、体と心を穏やかな状態に持っていく。

血圧を下げたり、動脈硬化や、心臓病の進行を防ぐなどの効果があることも

証明されています。

ゆっくりと安定した呼吸をすることで、ストレス社会の中で、

いつOFFにしていいのか分からない身体や脳のセンサーが

「休んでいいんだ!」という感じで交感神経を静めてくれる。

お風呂に入っている時、職場にいる時、家のソファに座っている時、

時間がある時いつでも目を閉じて2〜3分だけでも、自分の呼吸にフォーカスしてみましょう。


■呼吸のエクササイズ(ナディショーダナ)

とっても簡単です。流れとしては・・・

「左から吸う→止める→右から吐く→右から吸う→止める→左から吐く」

止める秒数は、最初の1セットは1秒程度にし、通常時は10~15秒程度にします。

ストレスに対して体のON/OFFを自分でコントロールできるようにできれば、

職場にいても、家にいても、どこにいても数分のリラックスタイム、セルフケアを自分で

作りだせるようになります。

普段意識ないことに意識を向ける。この状態がマインドフルな状態の1つです。

呼吸をコントロールし、副交感神経を優位にしておくだけで

常に穏やかな自分を保ち、ブレにくくなります。

その結果、仕事の効率がはかどったり、人間関係がよくなったり、ご飯が美味しく感じたり、

イライラすることも減ったり・・・いたれりつくせり。

ヨガやマインドフルネスはリラックスするのに一番必要な呼吸にフォーカスする。

ヨガをやった後には頭がスッキリし、気持ちが穏やかになる理由1つでもあります。。

片鼻呼吸に抵抗のある人は深呼吸でもいいですよ!


shun


Shun Oshima

マインドフルネス指導者 l フォトグラファー 12歳の時に訪れたイギリスをきっかけにカメラに触れるようになる。 フリーで写真家としてヨガやウェディング、イベント、ポートレート、風景など様々なジャンルの撮影をこなす。 また、全国でカメラワークショップも開催。 その他、マインドフルネス指導者としても活動に取り組む。

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Shun Oshima

マインドフルネス指導者&フォトグラファーとして活動中。

■マインドフルネスインストラクターとして
脳科学や心理学、生理学、禅といった様々な分野を通して、マインドフルネスを学び日本国内にてパーソナルレッスンを中心にその人に応じたオーダーメイド型のレッスンを展開。
また不定期にグループレッスンも開催しており、
マインドフルネスを1人でも多くの人に伝えることで、
日々の息苦しさや、その人が持っている目標(ビジョン)の達成のサポートに取り組んでいる。

■フォトグラファーとして
ウェディングや風景、ポートレート