「俊、IT出身やからパソコン得意やろ?結婚式で流す映像作ってや!」
「は?w」
そんな友人の無責任なひと言から3年。
当時はウェディングムービーを仕事にするなんて思ってもいませんでした。
当時勤めていたIT企業では仕事柄、WindowsもMacも両方持っていただけど、
クリエイティブワークをしていたかと言うと全然違うわけで。
Macを使っていたのはお客さんがMacを使う人が多かったから、
問い合わせが来た時とかに使用感を分かっていないと答えられないと思って、自腹きって買いました。
その友人は「IT出身」=「PCの事は何でも出来る」=「だから映像も問題なく作れる」
というシンプルすぎる方程式を描いていたようで、彼の中で間違って導き出した答えをそのまま投げつけて来ました。
きっとこれが数学の証明の問題だと、証明出来ない。
その友人のお姉さんが結婚する事になって、
弟(依頼主の友人)がお姉さんに映像をプレゼントしたいという事から、僕に白羽の矢が立ちました。
大好きな友人からのお願いであること、
お姉さん想いな友人からのお願いだとなると、断りきれなくてなくなく引き受ける事に。
毎日お互い仕事が終わっては、電源の取れるカフェで遅くまで作業をしていました。
今でこそ当時の「これ出来ない?」「こういう事できない?」は余裕で出来るけど、
当時はソフトの使い方なんて全く分からなくて。
時間がない中でとにかく必死でした。
不器用ながらもなんとか完成して、無事納品。
後日、そのお姉さんの挙式に参加させてもらえる事になって、
初めて大勢の前で自分の作ったものが披露されました。
無事に映像が流れた安心感半分、どこか恥ずかしさもあったり。
でも、友人はもちろん新郎新婦や、両家のご両親にまでとても感謝されて、
その時の嬉しさってのはひとしおでした。
誰かから感謝される事ってこんなにも嬉しいことなんだ。
とどこかやりがいに近いものを感じた瞬間でした。
それからの事、その友人が周囲に
「俊の作ったウェディングムービーとてもいいよ!なんかあったら俊に相談してみて!!」
と言いふらしてくれていたようで、それがどんどん口コミで広がって行きました。
そしてそれから1年ほど経ったある日のこと。
それまでもたくさんの人に喜んでもらえるのが嬉しくて仕方なくて、
手伝いとしてずっと作っていました。
そしてある新郎新婦から依頼が来ました。
「仕事として俊くんにお願い出来ないかな?」
耳を疑ったたけど、いつもの「そんなお金なんていいですよ〜。好きでやってるし。」
と返してそのままオープニング、と中座の2本立ての制作が始まりました。
そのカップルの要求は今までやったことのない内容で、
正直ムリだと思っていたけど、でもやっぱり「この2人のためにどうにかしてあげたい」という、
お節介な性格が出て来て。
結局、挙式の前日の夜に仕上がって、
日付が変わるか変わらないかの渋谷のハチ公前でデータを手渡し。
楽しかったけど、お互い苦しかったのもあって渋谷でお互いを発見し合った時は、
抱き合って喜びました(笑)
そして挙式が終わって落ち着いた頃。
新郎新婦から「はい!ほんとにありがとう!!」と手渡された封筒。
「なんだろう?」と思って中を覗くと、今回の映像制作の対価でした。
「いらない!って言ったのに!!」
と言うとそれに被せてくるかの様に、
「俊くんの働きと映像のクオリティーは、この金額に値するよ!!お金はちゃんと取りなよ」
と言ってくれて、その時にウェディングムービーの制作を仕事にしていこう。と心に決めました。
仕事として始めたのは2年前。
キッカケは3年前。
毎年この時期にたくさんの依頼が頂けますが、
ほとんど1人でやってるので対応できる数に限界があります。
結婚式は新婦が主役。
僕はそう思っています。
一生に一度の晴れ舞台。
そんな特別な1日、どうせなら1つ1つが深く、強く残る思い出にしたい。
そんな風に思うんじゃないかと想います。
映像の依頼はだいたい新婦さんとなる人から頂けるのですが、
そんな新婦さんのワガママを出来るだけ受け止めて、形にする様に心がけています。
何より、2人が未来に向けてもっと幸せになる良き日に、お手伝い出来る事自体幸せだと思う。
担当させて頂いたカップルの皆さんからは
ありがたい事に挙式や披露宴に呼んでもらえるのですが、
もう2人の華やかで幸せに包まれた姿を見ると毎回感動して、水分が足りません。笑
パソコンを前にしての作業でしんどいのはしんどいのですが、
2人の生まれてから今日までの写真を見たり、
時に撮影で外でカップルを撮らせてもらったりするとやっぱり微笑ましく思えてくるのです。
事前にヒアリングもするから、
色んな事があって、いい事も、悪いことも2人で乗り越えて今日があるんだな。って、
背景を知るとやっぱり思い入れも生まれてくる。
依頼下さるカップルや知人の方々がいる限り、
これからもこの仕事は続けていきたいと思います☆
そしてキッカケをくれた友人に感謝。
みんなに幸あれ!!\(^▽^)/
shun
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